事業脚本家という生き方。

フィールド・フロー代表取締役 渋谷 健のブログ。

DBIC×LOCAL -宮崎- 〜地方創生を事業機会にするために必要な3つのこと〜

 2/2開催予定の「DBIC×LOCAL -宮崎-」。準備を通じて、地方創生の流れの中で必要なイノベーションの在り方・事業創出の在り方が見えてきた気がします。それは「好きなことを社会での役割・貢献とする、それを支える「ひととひとの信頼関係」をつくり、実践するために「ひと・組織の根源的な変容」をしていくことでした。当日はこの気づきを仮説として、宮崎の食を通じて「地方創生の機会を活かした具体的な事業創出・実践に向けての対話」を深めてまいります。

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 今回、「DBIC×LOCAL -宮崎-」は単なる食のイベントではなく、「地方創生の機会を活かした具体的な事業創出・実践」という命題に対して、さらに以下の3つの論点を持っています。
 ①地方創生の流れにおいて必要となるイノベーションへのアプローチとは何か?
 ②地方創生を支えるコミュニティに求められるあり方とは何か?
 ③企業が地方創生の機会を事業として活かすには何が必要か?

 まず、地方創生は地方から事業創出を行っていくことが求められています。そして多くの場合、「イノベーションが必要だ」という言葉がついてきます。しかし、ここでいうイノベーションの在り方はだれも語り切れていません。また、地方創生を語るにあたって、地域コミュニティは無視できません。当然、イノベーションを支える存在に地域コミュニティはなります。ですが、やはりイノベーションを支えるための地域コミュニティの在り方もまた、だれも語れていないのです。さらに企業として(もちろん、企業だけでなく、行政や大学もなのですが)、どのように関わっていくべきかも整理しきれていないのです。ゆえに地方創生の現場では混乱が起きています。だからこそ今回、上記3つの論点を持つことにいたしました。

 この3つの論点に対し、今回「DBIC×LOCAL -宮崎-」の準備を通じて大きな気づきを得ることができました。実際に宮崎の地域の現場に行き、地域で活躍している方々、そんな人たちを支えるコミュニティ、具体的に動いている企業などの組織に触れて得た、実践による気づきです。

 まず「①地方創生の流れにおいて必要となるイノベーションへのアプローチとは何か?」の問いに対しては、一言で言えます。一人ひとりが「好きなことを社会での役割・貢献とする」ことです。“好きなこと”は決して、独善的なものではなく、短期的なものでもありません。一人ひとりが寝食を忘れて没頭できること、心の底から生きがいを感じること、自分の人生の意味・生まれてきた目的といえることを指します。さらに社会の中での意味を明確にし、社会に価値を提供していく(事業価値としていく)ということが必要になります。宮崎の地域を訪れ、出会う人たちは皆さん、本当に大変なチャレンジをやっていました。しかし、いつも笑顔で、そして何より共通して「楽しい」という言葉が皆さんの口から出てきていました。そして実際、地域社会に大きな貢献をし、必要不可欠な存在として新しい未来を切り開いていました。“好き”のエネルギーは強い。だからその“好き”を役割に変え、社会に貢献する価値にすることに、大きな意義があると感じています。

 次に「②地方創生を支えるコミュニティに求められるあり方とは何か?」という点について。これも一言で言えます。それは「ひととひとの信頼関係」で結ばれていることです。大前提として“ひと”に焦点をあてます。年齢も肩書も組織も関係なく、一人の人間として向き合う。そのうえで、信頼関係を築いていくことが求められてくるのです。実際、地方創生の現場で組織の肩書は役に立ちません。実際に想いをもって動く人が必要なのです。その人を支えようとする人、応援する人が必要なのです。そしてこのとき、必ずしも特別なことができなくてもいい、というところに注目すべきでしょう。仏教でいうところの無財の七施というものです。もちろん、財=投資や物品の提供などもありますが、そうでなくてもいい、ということです。ちなみに「無財の七施」はこちら。

 1.眼施(げんせ)

   「やさしい眼差(まなざ)しで人に接する」
 2.和顔悦色施(わげんえつじきせ)
   「にこやかな顔で接する」
 3.言辞施(ごんじせ)
   「やさしい言葉で接する」
 4.身施(しんせ)
   「自分の身体でできることを奉仕する」
 5.心施(しんせ)
   「他のために心をくばる」
 6.床座施(しょうざせ)
   「席や場所を譲る」
 7.房舎施(ぼうじゃせ)
   「自分の家を提供する」

  実際に宮崎で出会った皆さんは互いに応援し合い、支え合い、信頼によるつながりがあるからこそ、いろいろなチャレンジができていると感じました。これは北九州の秘密基地でも同じことが言えます。

 そして最後の「③企業が地方創生の機会を事業として活かすには何が必要か?」についても一言でいます。「ひと・組織の根源的な変容」です。はっきり言ってしまえば、これまでの企業などの組織の常識では、上記①②については到底対応できません。仕事は決められたことをやるのが当たり前であり、仕事とコミュニティは別物だと考えられてきたからです。ゆえに①②を今の常識では理解することができず、不必要な資料作りや根回し・説得のために多くの時間を労することになり、結果何も得られない等の状況が起きることは容易に想像できます。では何が必要かというと、これまでの常識を壊すこと。この常識に囚われているひと・組織の根源からの変容を実際に行うことが必要なのです。例えば日南市は行政の従来の考え方を大きく超えて動いたからこそ、油津商店街が生まれました。
 つまり、「地方創生の機会を活かした具体的な事業創出・実践」には何が必要かというと、根源的には私たちの持っているパラダイム、考え方の根底、無意識に持っている前提そのものを大きく転換・変容することが必要なのです。この転換・変容があるからこそ、ひととひとの信頼関係による地域コミュニティを事業という観点からも価値のあるもの、重要なものとして理解することができます。さらに、地域コミュニティが一人ひとりを支えることで、それぞれの“好きなこと”で社会の役割を担い、貢献を果たすことが可能となり、新たな社会価値は必然的に生みだされる=イノベーションが創出され得るのです。

 なお、実践していく、ということを考えると、一番困難を感じることになる・痛みを感じることになるのは「ひと・組織の根源的な変容」であることは間違いないでしょう。ひと・組織によっては、自分たちが信じてきた道がすべて壊されるような恐怖を感じるからです。しかし、その恐怖を越えなければイノベーションは創出し得ないし、「地方創生の機会を活かした具体的な事業創出・実践」は不可能だと感じています。もはやこれは「どうやったらできるか」という議論ではなく、「やるか・やらないか」の選択でしかありません。安っぽい表現になってしまいますが、人生かけて・社運かけて本気で「やる」ことを選べるかどうか、その一点に尽きるのかもしれません。

 

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DBIC×LOCAL -宮崎- 〜宮崎を感じる10品目のメニュー決定〜

2/2開催の「DBIC×LOCAL -宮崎-」は食を通じて地方創生を考える場。ゆえに食がなければ始まりません。そんなわけで、当日のメニューが決定しました!浅草の和食店「おと」さんのご協力のもと、宮崎産品をフルに活かしたい特別メニュー10品を当日はご提供いたします

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今回のメニュー準備にあたっては登壇いただく築地さん、大角さんだけでなく、宮崎県庁にも多大なるご協力をいただきました。実際に産地も周り、生産者のお話、関わる方々のお話を伺って、そのうえで考えていただいたメニューです。

 

おとの料理人の皆さんにフードコーディネーターも加わっての議論。本当に真摯なご協力、ありがとうございます。

 

そして決定しました今回のメニューはこちらの和洋折衷の10品。実際にどんな料理がでてくるかは当日のお楽しみです!

 

・紫芋のチキンロール・わさび菜・金柑のサラダ

・カンパチ・紫大根・トマトのピンチョス からし菜ジェノベーゼ

・ネギとチョウザメ 白菜巻き

・さつまいものおと特製ポテトサラダ

・サーモンと大根 砧巻き

・豚とほうれん草 重ね蒸し

チョウザメ 焼き浸し ナバナソース

・サツマ芋プリン 黒酢カラメルソース

・豚足とサツマ芋のコリアンオーブン焼き

・サーモンの押し寿司

 

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農林水産省事業「戦略的技術開発体制推進セミナー」仙台レポート ~実践者なきネットワークは意味をなさない~

 1/25に仙台にて農林水産省事業「戦略的技術開発体制推進セミナー」の第2弾を開催いたしました。冬の東北は冷えますが、会場からも多様な意見が出てくる熱い場になりました。パネルディスカッションはこうならないと面白くないですね。そして見えてきたことは、結局何をやるにしても”実践者”が真ん中にいなければ面白くない。農林水産業であれば、生産者がいなければ面白くない・何も生み出せない、ということでした。

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 今回も私はパネルディスカッションのファシリテーターとして参加いたしました。テーマは東京のときと同じ、農林水産業に関わる大学・企業・生産者などによる研究ネットワークの在り方についてです。ただ、今回は会場にも生産者や生産者により近いところで活動されている方が多かった、というのが特徴です。だからこそ、会場からも

 ・そもそも研究ネットワークとは何か、イメージがあっていない

 ・研究ネットワークとのかかわりはどの程度拘束されるのか、自由にやめたりできるのか

 ・消費者のニーズも考えるべきだ

などなど、そもそものところからの議論もあり、本当に活発な議論になりました。ファシリテーターとしても、こうやって混沌とした意見が出てくるほうが楽しいですね。

 

 今回の議論の結果、出てきた意見を改めてると以下のようなものになります。

・生産者の抱えている課題を解決するために、研究ネットワークを通じて企業や大学の知見を活用することができる

・企業や大学が研究・開発した技術が利用可能なものかを実証するために、より実践的なものにするために、研究ネットワークを通じた生産者の知見が必要となる

・消費者のニーズまで含めて、市場を創生する力としても研究ネットワークは貢献し得る

・研究ネットワークは多様であってよく、身近な勉強会のレベルから世界的な事業のレベルまで折り重なっているものである

・このなかで、より魅力的な研究ネットワークとして、必要な人・情報・機会にアクセスできる研究ネットワークを実現していくべきである

・そのためには共通のデータベースを創っていくことも重要であり、今回の施策の要点でもある

・ただし、すべてを新しく創る必要はなく、既存の資源を有効活用していくことが効果的である

・研究ネットワークは参加者を固定化するものではなく、必要に応じて常に新陳代謝していくものである

 

 全体を総合すると、”実践者がいること”の重要性が非常に意識された場になりました。実践者には言葉にできない暗黙知が常に蓄積されていきます。それは研究開発にも研究にも事業化にも活用できます。だからこそ、実践者を中心にネットワークは形成すべき、という意見に集約できました。そして農林水産業においての最大の実践者は生産者。今回の事業で狙う研究ネットワークでは、生産者を巻き込むことを特徴として掲げています。しかし、それは今後農林水産業を発展させること、事業として展開すること、社会価値を実現することを考えれば、必然のことなのだと改めて明確になった時間でした。

 そんなわけで仙台でのパネルディスカッションも終わりましたので、仙台空港から次の目的地へ。

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DBIC×LOCAL -宮崎- ~野菜のお姉さん・大角さん 野菜がうますぎる民泊~

 2/2開催の「DBIC×LOCAL -宮崎-」の準備にむけ、当日登壇予定の宮崎県・小林市は野菜大好き・野菜のお姉さんこと大角恭代さんを訪ねてまいりました。ちなみに大角さんは、「結の実」というブランドでドライフルーツを提供し、小林市の自然・農業・食を体感できる民泊「づのかんぽ」も運営しています。ライターとして食のメディア「inSeason」でもご活躍。野菜に触れているときの大角さん、活き活きしすぎです!

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 野菜ソムリエとして活躍している大角さん。自宅ではいろいろと野菜を育てて実験中。基本的に野菜といるとき、最高に楽しそうです。”好き”のエネルギーは素晴らしいですね。

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 大角さんの研究室にもお邪魔。ここでドライフルーツなどの商品を開発しています。今回一番興味を引いたのは、ドライフルーツを使ったサングリアのセット。実際に夜、いただいたわけですが、飲みだすと止まらないほどうまい!

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 づのかんぽについたら、大角さんのドライフルーツと和紅茶がお出迎え。ひっと一息のお茶と、ドライフルーツが劇的に合います。もちろん緑茶でもおいしくいただけます。お皿の内容は手前から、梨・マンゴー・キウイ・キンカン・ゆずピール(ホワイトチョコ付き)でした。ちなみに都城市日向時間さんではお茶とセットでも購入できます。

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 大角さんにご紹介いただいた梶並農園さんの野菜や、大角さんのお家でとれた果物や野菜、付けこんでくれたお豆さんでたっぷりサラダ。ドレッシングもゆずのジュースがベース。当然完全オーガニックってやつですね。もりつけは僕がやりました。なのでもりもりです。悪しからず。

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 メインディッシュは大角さん特性の野菜鍋。大角さんのお宅でとれた黄芯白菜を中心に、これでもかという量の野菜。あとちょっとお肉や豆腐。でも野菜。これがうまいのです。さらに特性の柚子胡椒つけて食べたら、もう絶品。

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 そんなわけで、大角さんのお話を伺いながら、づのかんぽの夕食。東京で働き、仕事をやめて野菜ソムリエとして活躍するまでのストーリー。野菜が好き、ということが本当によくわかりました。好きだからこそ、いろんなチャレンジをしているんだということも。

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 民泊なので、いろいろ宿泊する側もお手伝い。ちょこっとお風呂掃除なども。ちなみにお風呂は薪で宅タイプなので、これも貴重な体験です。

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 翌朝は健康的な朝ごはんからスタート。ありがたいですね。ちなみに小林市は「星空の美しいまち」日本一にも選ばれるほど、本当に星がきれいなまち。夜はしばし冬の星空を眺めながら散歩もしてみました。

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 こんな大角さんのご協力で、2/2はおいしい宮崎の野菜をつかったお料理もお届けします。そして大角さんの目から見た野菜の魅力、地域の魅力のお話も。開催まで1週間を切りました。ラストスパート、準備頑張ってまいります!

 

yuinomi.thebase.in

www.airbnb.jp

www.inseason.jp.net

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地方創生の根深い本音の問題 ~実際に現場で起きてきたこと~

 東京経済の記事に「地方のイベント疲れ」の記事があったので、こちらで自分の意見を整理。
 イベント疲れがあったのは地方創生の現場に出てくる症状の一つ。問題はもっと根深いと感じています。というわけで、たまには私が地方創生の現場を実際に見て気づいたことから。なお、すべての事例を見ているわけではないので、あくまでも私の感覚値ですのであしからず。

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 そもそも地方創生の政策は現場が見えない中で動いています。国の指針はあり、調査は重ねられて全体方針はできてます。そして国として予算を付けて、実際に動ける環境を用意しました。国としては、あとは全体方針に従って予算を執行して、成果が上がってくればOK。ちなみにすごく真剣に考えて、それこそ命がけでやっている方たちもいます。そういった方たちを批判する意図はありません。

 しかしこの地方創生の全体方針に従って実際に各地域で戦略や計画を作るのは自治体の職員です。彼らはすでに日々の仕事で手一杯。手一杯になってる理由は煩雑化した行政手続きと複雑化した住民からの要望と、地方創生だけに限らないたくさんの国の指針への対応が折り重なるから。当然、ゆっくり考える時間なんてほとんどないから、場合によってはやっつけ的に戦略や計画を立てる。必然的にわかりやすい事例を引っ張ってくることになる。かつお金、つまり税金を動かすわけだから、あれこれ批判されないように成果が見えやすいものを選ぶ。だから観光・インバウンドという文脈で、単発的なイベントを選択することが多くなる。ちなみにあと多いのは地域商材開発という文脈で和牛などの食ブランド開発。雇用促進や生産性向上というところで企業誘致・IT化促進。健康関連も多い。どれもやっちゃえばそれなりに成果は見せられるし、少なくともニュースにできるわけです。

 では、この事例をどうやって集めているのでしょう。もちろん自身の調査もあります。しかし多いのはいわゆるコンサルタントとよばれる専門家たち。専門家が言っていることだから、というのは実に行政の中で通りがいい。地方創生がスタートした2015年。各自治体には戦略をつくるための予算もばらまかれました。それはほとんどがコンサル会社にながれ、地方創生の戦略・計画立案にコンサルタントを自治体は使えてしまったのです。

 もちろん、このコンサルタントが意義ある戦略・計画を立ててくれれば問題ないわけですし、実際そういう人もいます。しかしながら大半はそうではない。実情を見ると地方創生に関わったコンサルタントで多いのは金融系やIT系、広告・メディア関連。しかも東京の。はっきり言って地方の現場のことなんかわからない・知らないケースがほとんどだし、そもそも自分で経営もまちづくりもしたことがない知識だけ、もっと酷ければ肩書きだけのコンサルタントが多い。大学の先生がやってるケースもあるけれど、経営の現場経験がなく、これも頭でっかちなことが多い。 さらに悪いことに彼らもまた単年度でわかりやすい成果を出さなければならない。

 かくして形骸的な事例を持ち込むことで仕事にしたい非実践的・効果的なコンサルタントと、時間がいっぱいいっぱいでもなんとかわかりやすい戦略・計画を立てたい自治体全体方針に従って予算を使いたい国の三社の利害が一致してしまったわけです。

 さて、ここでひとつ疑問です。実際に地域に住み、地域で働き、地域に何かしらの形で現場で関わる人たちはどこにいったのでしょうか。驚くほど登場しません。強いて言えば有識者会議ぐらいでしょうか。当然出てくる人は少数。タウンミーティングなども行われますが、実質決めた後の方針説明会。地域との対話、とうたいながら実質説明するだけのことがあまりにも多い。

 当然、地域からは不満が出やすい。だから予算として地域が関わりやすい、成果を感じやすい施策を出すことになります。それがイベントです、コンサルタント、自治体、国の利害が一致した方針の中で、イベントをやる形をとれば住民も参加している形がとりやすく、不満も抑えやすい。短期的には集客・収入につながりますからね。

 しかし、イベントはあくまでも単発のカンフル剤。継続的な経営を考えるなら、戦術のひとつにすぎません。イベントも大事ですが、本来はそれ以上にイベントが終わった後が大事。しかし、もはやイベントにだけ目がいっているため、そんなことは見えません。イベントが終わったら「よかったね!」と言い、しばらくするとまた停滞して「イベントをやればいい!」という発想になる。これを繰り返すうちに投入する資源、大きなものでは行政予算がすり減っていき、イベント自体にも飽きがきて、思うように立ち行かなくなる。残されたものは大きな疲労感と、昔はよかったという想いでと、閉塞感というわけです。

 ではどうしろと?というと、答えは簡単です、単年度で考えることをやめること。地方創生を行政の予算執行対象としてみるのをやめること。地域をひとつの経営体としてみて、地域まるごとで経営を考えてみること。そして行政予算は地域経営に対する投資資金の一部と位置づけ、地域経営としての戦略モデルをつくること。これをコンサルタントのような専門家ではなく、地域の対話の中から作り上げていくこと。

 そんなことできるのか?という問いに対しては、できるとしか言いようがありません。すでに北九州のコワーキングスペース秘密基地や、日南の油津商店街がやってきたことが実証しています。北海道の岩見沢市は健康経営都市宣言をして新たな施策を展開しようとしています。

 地方創生を本当に実践するなら、より根深いところ・根源的なところに踏み込むかどうか。この1点が成果に大きくかかわるのかなと感じています。

 ちなみにこの議論をすると、すぐにだれだれが悪い、みたいな犯人探しがはじまります。それも間違いだと感じています。それぞれの立場からベストは尽くしているのは間違いない。後から批判することなんて誰にでもできるわけですから、これからどうしていくかの議論のほうが大事。犯人探しをしているほど、もう時間はないのですから。

 

toyokeizai.net

 

DBIC×LOCAL -宮崎- ~驚きと喜びと安心のうんっまい野菜!!~

 2/2「DBIC×LOCAL -宮崎-」に向け、今度は小林の農家さんのところへ。伺ったのはk小林市の梶並農園さん。東京の高級レストランのシェフがわざわざ来るほどの農園。行ってみると納得。純粋に野菜がおいしい。しかも畑から直接採って食べさせてもらったりして、最高です。この野菜が2/2はどんなメニューになるのか、楽しみで仕方ありません(主催者なのに楽しみまくってすみません)。ちなみに梶並農園さんではたくさんの猫がお出迎えしてくれます。

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梶並農園さんは野菜の直販所もやってます。行けばその日にとれた野菜をいただけます。仲良くなってくると、自分で畑から野菜をとってくるようになります(笑。そんなやりとりがまた素敵。

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到着したら焼き芋を用意してくださいっていました!感激!!しかも、とてつもなくうまい!!!スイートポテトにする必要がない甘さ・柔らかさ。種類もたくさん。これだけで満足してしまいそうです。ちなみに焼き芋は梶並農園さんにある石窯で焼いてくれました。

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ちなみに2/2に登壇いただく大角さんのコーディネートです。大角さん、いつも食べてるはずなのに今日も梶並農園さんの野菜に大感動。それだけのうまさは本当にあります。

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梶並農園のご主人。ご夫婦で野菜を創るだけでなく、果実酒なども創っていらっしゃいます。何より、野菜の食べ方の知識がすごい。そして、その伝え方が最高においしそう。「もうこれ、ほんとうんっまいんだから!」っていわれちゃうと、よだれ出ちゃいます。事実、うまいし。

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そして畑のほうへ。無農薬だから畑から直接取って食べさせてもらえます。たまたまお昼を食べ損なってパンを持っていたので、その場で野菜をとってサンドイッチに。これ絶品。最高のサラダバーの中にいる気分です。

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2/2に梶並農園さんの野菜はお出ししますが、これは来ないと分かりませんね。ほんと、一度来たほうがいい。体感したほうがいい。世の中行かなきゃわからない楽しさばっかりだな、と改めて感じました。そして、驚きと喜びと安心がある、っていうのは本当に幸せだと感じました。

 

ちなみに小林市はこちらのおもしろCMで有名な市です。行くと楽しいですよ。ほんと。人がいい。

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DBIC×LOCAL -宮崎- ~宮崎こだわりの焼酎と酒を訪ねて~

2/2の「DBIC×LOCAL -宮崎-」は食のイベント。そして食にはお酒とお茶は欠かせません。どちらも嗜好品ですが、気持ちを落ち着かせ、対話をはずませ、何より料理を引き立てます。というわけで、宮崎県日南市で焼酎を、都城市でお茶を頂いてまいりました。

 

まずは日南の日本酒訪ねて田中酒店へ。日南・油津商店街の仕掛け人 木藤さんオススメのお店。店主の大谷さんのお酒に対する愛情が素晴らしい。しばし聞き惚れます。

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もちろん、お酒も盛りだくさん。2/2にはどれをもっいくか悩みます。どれもこれも個性があってうまい。ちなみに全て宮崎産。今回は特に南宮崎の産地が多いです。まずは試飲。

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カープボトルも発見!さすがカープを愛するまち。毎年キャンプもきてますからね。まちでスポーツチームを応援してるのは素敵。しかも地域を越えて。

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果実酒も含めてたっぷり購入。これはますます2/2が楽しみです。もちろん最近宮崎で話題の木挽ブルーも入ってます。あとは女性だけでつくった焼酎や、店主の大谷さんがオススメする逸品も。

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そして一路都城へ。日南からは車で1時間半ほど。こちらでは今回登壇いただく大角さんのご紹介で、日本茶専門店 日向時間の坂元さんのところへ。入り口から日本茶の香りが漂う素敵なお店。

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お茶のご紹介がてら、淹れ方のレクチャーうけながらの試飲。深煎茶や釜炒茶を頂きました。お茶ってこんなにつくり方や淹れ方で変わるのか!って驚きます。それ以上に坂元さんのお茶に対する真摯な姿勢に感動。

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ちなみにお店にはカフェスペースもあって、女性客に人気。この日もお客さんはみんな女性。店主の坂元さんがイケメンだからか?

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こちらでもたっぷりお茶を購入。緑茶だけでなく、日本茶葉でつくった紅茶である和紅茶や、お茶のあてに合いそうな豆菓子も購入。お茶のあてと酒のあてって基本同じでいいので、日南のお酒と合わせてさらに楽しみです。

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お酒もお茶も揃ったので、あとは食材確定してメニューの準備です。開催はいよいよ来週。楽しみになってまいりました!

 

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