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事業脚本家という生き方。

フィールド・フロー代表取締役 渋谷 健のブログ。

地方創生の現場に必要な3つのシンプルなこと

 地方創生の現場にいると、思うことがあります。「今やっていることが本当に必要なことなのだろうか」。私自身、ずっと現場でこの問いと向き合ってきました。結果、私は地方創生の現場で求められている3つのシンプルなことに気づくことができました。まとめてしまえば「小さな子どもたちに教えていることを大人がちゃんとやろう」というもの。。ただそれだけで、地方創生だけでなく、世界の問題は解決できるのかもしれないと感じています。

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 私が地方創生の現場に関わるようになった一番の要因は、コワーキングスペース秘密基地の存在です。秘密基地と繋がり、たくさんの体験を得たことで、私は世界が資本主義、つまり奪い・所有し・成功者になることを是としてた社会(裏返せば必ず奪われた・所有できない・敗者が存在する社会)から転換しようとすることに気づくことができました。私たちは、それぞれの持っている価値を提供し貢献し合い、新たな価値を創って共有し、互いに幸せを得ていく・分かち合っていく、「創発する社会」を求めているのだと。

 そして「創発する社会」に気づいたことで私は、自分自身の幸せの在り方を考えるようになりました。自分の息子を、妻を幸せにしたい。家族を幸せにしたい。そのためには私自身が幸せでないことにも気づきました。しかめっ面では人を笑わせることすらできません。逆に息子と妻が幸せであること、笑っていてくれることが私の幸せになることも気づきました。しかしながら、私たちは家族だけ生きているわけではありません。たくさんのひととつながっていきています。息子や妻、私を取り巻くひとたちが幸せでないと、やはり幸せをちゃんと感じることができないのです。さらにいえば、私たちを取り巻く人たちを取り巻く人たち、世界にいる人全部が幸せじゃないと、結局は私は幸せ感じられないし、息子も妻も幸せを感じられないのだと気付きました。

 では、幸せとは何でしょうか。幸せは抽象的な概念です。一人一人形が違うものかもしれません。だから突き詰めて考えました。結果、私にとっては“楽しい”と感じられることでした。でも“楽しい”という言葉もまた抽象概念。だからさらに突き詰めました。そして最終的にでてきたのは、相手が驚いてくれること、でも喜んでくれることでした。しかも、安心して驚きと喜びの感情に浸れる状態で。だから私はわかったのです。私の人生は、この世界を驚きと喜びと安心で満たすためにあるということを。そして世界を世界を驚きと喜びと安心で満たすことを追及することが、私の息子と妻を幸せにすることにつながるということを。そのために私は、事業脚本家として生きることが必要なんだと深く気づくことができました。

 私は地方創生の現場を通じて、「創発する社会」が求められており、私は事業脚本家として生きることが必要だということを知るに至ったわけです。そしてこの観点から再び、地方創生の現場を見ると、求められていることはとてもシンプルな3つのことなど気づくことができました。

 ひとつ目は「必要なことは、“この世界に必要なこと”をすること」という気づきです。非常に当たり前のことですが、すべてはこの一言に尽きます。この世界に必要なことが何かを知るために学び、繋がり、動く。見つかったのなら実践する。イノベーションという言葉で表されることも、マーケティングという言葉で表されることも、いずれも“この世界に必要なこと”だからやっているにすぎないのです。だから問うべきことは常に一つ。「今やろうとしていること・やっていることは、“この世界に必要なこと”なのか」もしそうならやるべきだし、そうでないならやめるべきなのです。

 ふたつ目は「“心から夢中になれること”を社会の価値ある役割として担えること」。人間は好きなことのために、愛するもののために、夢中になれることのためにとても大きな力を出すことができます。頭で考える以上に、体で感じて動くことができます。どんな困難にも立ち向かう勇気を得ることができます。精神論、と言われるかもしれません。しかし、どんな人でも一度は体験したことがあることではないでしょうか。だから“好き”という力、“愛する”という力、“夢中になる”という力を最大限に使うことが必要なのです。ただ、この力をむやみに使っても意味はありません。“この世界に必要なこと”を行うために、社会に価値ある役割として使っていくことが必要なのです。

 みっつ目は「“純粋な ひと と ひと” としての信頼関係で結ばれ、支え、託すこと」。“心から夢中になれること”をやると、どうしても手が回らないところが出てきます。すべてはできません。助けてもらう必要があります。ただ、幸いなことに人には個性があります。一人一人、“心から夢中になれること”が違います。自分が担がてなことを、“心から夢中になれること”として担える人が必ずいます。この組み合わせを創っていくことが必要なのです。しかし、単純に組み合わせればいいというわけではありません。意味ある形で機能するための“のりしろ”が必要です。この“のりしろ”が信頼です。しかもより深い信頼であるほど効果が高い。ゆえに組織や肩書などの枠組みで作られた信頼では十分とは言えなくなります。必然的に、人と人で信頼関係を結ぶことが求められてくるわけです。

 “この世界に必要なこと”を、自分が“心から夢中になれること”として取り組み、純粋な ひと と ひと”のつながりで助け合いながら進む。表現は違えど、子どもたちに教える“当たり前のこと”でしかありません。ただ、この“当たり前のこと”ができなくなったから、問題が複雑化して今に至ってしまったのでしょう。大人が当たり前のことをやる。実はそれだけで地方創生はもっと価値のあるものにできるかもしれないし、世界はよいものにできるのかもしれませんね。