事業脚本家という生き方。

フィールド・フロー代表取締役 渋谷 健のブログ。

創生塾へ行こう! その1 ~創生塾が目指すもの~

 北九州のコワーキングスペース秘密基地からはたくさんの興味深い取り組みが生まれ、事業となり、地域に根付いていっています。それを間違いなく支えているのが、秘密基地の代表的な取り組みである、「知見と体験のシェアリング」をテーマとしたコミュニティでの相互教育施策である創生塾です。いまや地方創生の施策としても採用されるなど注目を浴びている創生塾。事業脚本家としての考え方にも大きく影響を与えてくれました。この創生塾の目指すもの、特徴、生み出している価値はどのようなものなのでしょうか。創生塾の講師の一人でもあり、実際に創生塾から新しい事業が生まれていく姿を見てきた私の目線からご紹介したいと思います。まず第一弾は“創生塾が目指すもの”です。

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  創生塾は一貫して「知見と体験のシェアリング」をテーマにしています。この背景にはシェアリング・ソサエティ、共有する社会の考え方があります。私たちはこれまで資本主義社会の中で育ってきました。今の日本社会に暮らすほとんどの人が資本主義社会育ちです。私たちにとって競争は当たり前であり、より多くを奪い、所有することが成功者の証だと信じてきました。しかし資本主義は限界を迎えています。奪い合おうとしていた資源・資産には上限がある一方、奪い合う相手は増えていく。一人当たりの取り分は少なくなりやすいし、一人勝ちの状態も生まれてくる。富の集中、貧困、格差社会。そんなものが私たちの日常になりつつあります。そんな世界、あなたは望みますか?だから私たちは考え方を変えなければいけない。奪うのではなく与える・貢献する。所有するのではなく共有する。そして成功するのではなく幸せになる。資本主義から共有する社会・創発する社会へと転換することが求められているのです。これは事業脚本家として提供している関係性の転換の価値と同じです。

 だからこそ、まず私たちが互いに共有できるもの・創発に繋がり得るものを紡ぐ。それは誰しもが持っているものであり、それぞれが唯一のものであり、価値のあるもの。つまり「知見と体験」です。

 創生塾ではこの考え方のもとに「知見と体験」を共有していくために、だれもが先生であり、だれもが生徒になるという姿勢を貫いています。そして自分の弱さを知ることで強みを知り、弱さを見せることで仲間を得て、チームとして弱さを超えた、個々人の力を掛け算した大きな力を生み出すことに貢献しています。

 とても面白いのは、この考え方に至ると例えば障害者という考え方自体が意味をなさないことに気づける、ということです。例えば車いすの方がいたとします。足が不自由です。だから何でしょうか。足が不自由だろうとなんだろうと、仲間が困ってれば助けるだけです。そして車いすだから見えてくるものがあります。道路の舗装状態、建物内の設備の安全性、イベントなどでの人の誘導の在り方。それは車いすの方が見ることで、子どもたちの安全を守れたり、突発的な事故の予防につなげたりすることができるのです。

 創生塾はこの創発の感覚を身に着ける場、と言ってもいいでしょう。創発の感性を身に着け、実践に転換する。そして社会でひとりひとりが本当に求めている幸せの形を実現していくことが、創生塾の存在意義なのだと感じています。まさに驚きと喜びと安心を生み出すための場ですね。

 

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