事業脚本家という生き方。

フィールド・フロー代表取締役 渋谷 健のブログ。

DBICを応援する理由 大企業を変える、あらゆる垣根を越えて。

 大企業病と言われ言葉があります。大企業病は、日本社会・日本経済が停滞している要因の一つであることは間違いないでしょう。ゆえに日本社会・日本経済には大企業病の克服という大きな課題を抱えているといえます。言い換えれば「大企業は変われるか」という問いに答えを出していくことが現代社会には求められているのです。それは一見すれば、ドン・キホーテが風車に戦いを挑むようなもの。しかしこの挑戦に真剣に取り組んでいるチームがあります。それがデジタルビジネス・イノベーションセンターことDBICです。わたしもこのDBICのディレクターとしての任をいただき、ともに挑戦できることを誇りに思います。

 

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 大企業は日本の企業421万社のうち、わずか0.3%の1.2万社。しかし従業員数で見れば3割の1229万人を抱え、付加価値額(新しく生み出しているお金 ※製造業のみ)では約半分の47% 約50兆円を担っています。間違いなく日本の屋台骨を支えている存在です。しかしながら大企業病と言われる症状は、大企業の活動に停滞をもたらし、結果的に日本社会・日本経済を停滞させてきました。(詳細はこちら

 「このままではいけない、大企業は変わらなければいけない」。そんな想いからDBICは2016年5月に設立され、2016年9月には虎ノ門コワーキングスペース「OG」をオープンしました。“大企業が変わること”の必要性に共感した大企業と、それを支えるユニークな中小・ベンチャー・行政・大学・金融・メディア・その他個人といった、多様な力が集まり、そして新たな可能性を生み出し、実現していく場として動き出しました。組織の大小も年齢も肩書も地域も関係なく、これからの未来に必要なことをやる。それがいまのDBICです。

 とは言っても、固いことをやっていても面白くありません。人間は楽しんでいるときのほうが生産性が高くなりますし、それぞれの能力がより大きく発揮され、互いに繋がりあって相乗効果も発揮しやすいもの。だからDBICでは思いついたことはやってみる、チャレンジしてみるという精神があります。例えば2016年の年末にかけて流行した恋ダンス。ガッキーがかわいかったですね。この恋ダンスの動画を組織の枠を超えて自分たちも作ってしまえ、とプロのダンスの先生と関係企業の皆さんの協力で2週間ほどで作ってしまいました(動画に登場する方々はみんな仲間です)。ちなみに動画はコワーキングスペースのOG内の施設紹介も兼ねています。

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 もちろんまじめなこともやります。海外との大学と連携してデザインシンキングの授業をしたり、先進的な事業家を招いて勉強会を開いたり、大企業・中小・ベンチャー・行政・大学・金融・メディア・その他個人が集まってワークショップをやったり。

 では、DBICが目指すところとはどんなところにあり、DBICには何が期待できるでしょうか。私個人の意見にはなりますが、まずはこの場を通じて、組織などの垣根なく人がつながり、気づきを生み出すこと。例えば大企業はこれまで気づけなかった可能性に気づくことができます。そもそも自分が大企業病だということを知るきっかけにもなるでしょう。大企業ではない人たちにとっては、自分たちの知識と経験を提供する貢献の機会が多様に存在することに気づき、得ることになります(別に大企業に対してだけである必要はなく、DBICで繋がった人同士が貢献し合うことも十分にあり得ます)。

 そのうえで見えてくるものは間違いなく、新しい未来、それを叶える事業でしょう。事業脚本家としては描ける未来があふれ出てくる予感がしてなりません。事業脚本家自体もたくさん増えると嬉しいですね。どんな事業になるかは蓋をあけてみなければわかりませんが、実際にすでに地方初の食の事業、健康関連、観光関連などはすでに胎動を感じています。もちろん海外への展開も十分にあり得ます。

 事実、すでに本当にユニークな大企業から個人までの力が集積しています。直感的にはできないことはない。むしろできなかったとしたら、やり方の問題でしかない。そう言い切っていいような質の高い方たちがすでに集まり始めています。

 まだ駆け出したばかりのDBIC。ディレクターとしても事業脚本家としても、これからの動きが楽しみです。続報もしていきたいと思います。

 

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 参考)中小企業庁 日本の中小企業の景況について